モビリティ事業が全社売上の約6割を占めるアルプスアルパインでは、機構系部品に特化した見積もりフローにおいて2つの課題を抱えていた。1つ目は、見積もりの時間が十分に取れなかったり、初期段階で仕様が曖昧であったりすることから、見積もりの精度が低下していたことだ。
2つ目は、頻繁な設計変更への対応に追われ、資材部門と設計部門の両方が本来の役割を果たせなくなっていたことだ。同社はこれらの状況を改善し、同事業のさらなる良質化と収益改善を加速させるため「原価革新室」を新設。あわせて、原価を可視化する製造原価シミュレーションツールを導入した。
この体制を構築したことにより、従来は各部門が個別に行っていた原価企画、原価改善、原価管理の一元化を実現。「製品プロジェクト単位でのライフ収益管理」と「収益改善に向けたPDCAサイクルの運用」が可能となった。また、設計部門の3Dモデルを基に、独自の計算ロジックや機械/材料テーブルを備えたデジタルファクトリーを活用することで、ロジカルかつタイムリーに見積もりを算出する体制を整えている。