神奈川県藤沢市は人口44万人以上を擁する大規模な自治体だ。市民からの問い合わせ電話も月2万から3万件を数え、限られた職員数での対応には限界が生じていたという。この状況では市民への十分なサービス提供が難しく、その改善と併せて職員の業務効率化も課題となった。
同市では市民サービスの利便性を高めるため、行政サービスの申請や施設予約などをワンストップで行える市民向けポータルサイト構築を目指していた。その一環として、課題となっていた膨大な問い合わせ対応を効率化するため、ローコード開発が可能なある顧客サービス管理ソリューションを導入。わずか半年でコンタクトセンタープラットフォームを構築し、FAQやチャット、オペレーターによる音声対応というマルチチャネル環境を実現した。
ポータル稼働開始後、検索されたFAQ数は半年で3万5000件に達し、セルフサービス解決が進んだことで電話問い合わせは月あたり5000件も減少。問い合わせ内容やFAQに対する評価については同ソリューションの機能で分析し、改善に役立てている他、今後も生成AIを活用したチャット自動化などを導入し、市民の利便性をさらに高めていく予定だ。