製造・建設業で後を絶たない労災、AI／生成AI活用は解決策となるのか

　製造業や建設業の現場では、依然として労働災害（労災）に直結する事故が多く発生している。この改善に向けて企業側も対策を進めているが、これといった“特効薬”が見つかっておらず、事故を撲滅できていないのが実情だ。

　その理由の1つに、情報の伝達や経験の伝承がうまく進まないという問題が挙げられる。例えば、ベテラン層は“先輩の背中を見て覚えろ”と教えられてきた世代でもあり、丁寧に教えることが得意でない人材が多く、未習熟者に注意喚起の情報をうまく伝達できないといった課題が発生している。また、ベテランの記憶頼りになることで、注意点の抜け漏れが発生しているケースも少なくない。

　こうした状況を解消する手段として期待されているのが、AIや生成AIを使った取り組みだ。実際に三井化学では、まず1工場で「労働災害危険源抽出AI」を導入して手応えを感じ、2024年度には5カ所に拡大する予定だ。本資料では、このように労災対策として実績を出し始めているAI／生成AI活用の有効性や推進方法をさらに詳しく解説していく。