ランサムウェアによる被害は拡大の一途をたどっており、ある調査によると世界中の組織の76%は、2021年に少なくとも1回以上の攻撃を受けたという。さらに深刻なのは、ランサムウェアによって暗号化、あるいは破壊されたデータが、身代金の支払いの有無にかかわらず、平均で69%しか復元できなかったという点だ。
この事実は、サイバー攻撃者やそのツールが以前よりも高度化し、組織的になっていることを示している。組織はこの状況を打開すべく、最後の防衛線であるバックアップリポジトリのイミュータビリティ(書き換え不能)とエアギャップ(物理的な隔離)を進めており、両者のいずれかを備えていないという組織は5%にとどまっているという。
本コンテンツでは、ITリーダー1000人を対象に実施された最新のランサムウェアトレンドレポートの結果を解説している。多くの組織で効果的なデータ修復体制が整いつつある一方で、プロアクティブな対策チームと、リアクティブな修復チームとの連携にはまだ改善の余地があることが理解できるはずだ。