アナリティクスにおけるこれまでの主流だった「パイプライン」アプローチは、プロジェクトごとの問題解決を目的として設計・構築されたエンドツーエンドのプロセスだが、規模を大きくすると非効率なプロセスやデータのサイロ化が生じがちだ。これでは、別々のチームが同じデータからほぼ同じ特徴量を得るといった重複作業が増えてしまう。
こうしたデータラングリングのオーバーヘッドは、アナリティクス投資を失敗させる大きな要因となっている。重複した作業によって費用がかさむだけでなく、市場投入までの時間もかかる。実際、IT調査会社のGartnerは、アナリティクスイニシアチブの失敗率が80%を超えると推計している。
こうした状況に陥らないために必要な決断が「デカップリング」だ。プロセスを取捨選択し、特徴量エンジニアリング、モデルトレーニング、デプロイの3つに集中的に取り組むことで自由とガバナンスを両立しつつ、アナリティクスプロジェクトを推し進められる。本資料では、エンタープライズAIの実現に向けた、この有力な手法に注目し、解説していく。