本格的な5G時代が到来し、その特長である「高速大容量」「低遅延」「多数接続」を生かした新たなサービスや、社会課題解決に向けた取り組みが続々と始まっている。今後もさらなる機能向上や拡張により、特にビジネス分野での活用が進むことが期待される5Gだが、必ずしも全てのビジネスケースでその能力を最大限発揮できているわけではない。
特にインターネット上のクラウド基盤に5Gデバイスからアクセスする場合、基地局までは5G通信となるものの、そこから先はインターネット網での通信となり、5Gの特長の1つである「低遅延」を生かすことができない。このような5Gとインターネット網とのギャップを解消する技術として注目されているのが、MEC(Multi-access Edge Computing)だ。
本コンテンツでは、ユーザーデバイスにより近い場所(エッジ)に処理サーバを置き、クラウド基盤とデバイスを直結することで、5G通信経路の最適化を可能にするMECについて基本から解説する。併せて、大手通信会社が提供するMECサービスの特長と、導入企業の活用事例も紹介するので参考にしてほしい。