広がる人事戦略の見直し、スモールスタートで顕在化する人事システムの課題とは

　ビジネス環境の激変により、企業と従業員の関係も大きく変化した。終身雇用制の撤廃やジョブ型人事制度への移行、従業員エンゲージメントの強化やリスキリング推進といった人事戦略の見直しが広がる中、タレントマネジメントや人的資本経営の推進を経営方針の1つに掲げる企業が増えている。そのアプローチとして、優先度の高い項目からシステム化するスモールスタート方式を採用する企業が多いが、この方法は将来的に企業成長の足かせとなる可能性があるという。

　人財情報からインサイトを得るには従業員ライフサイクルに沿った複数要素の分析が必要になる。ただ、情報のリアルタイム更新が難しいことに加え、各機能が個別にデータを保持するためデータの鮮度が低下しやすい。また権限設定が困難なことから人事以外の部門での利用も難しくなり、データ活用の大前提となる民主化も遠のいてしまう。

　さらに近年の制度改正も考慮して、自社システムの要件を絞り込みたい。本資料では、このような人事システムを構築する前に検討すべき課題とともに、事業成長に貢献できるシステムの要件を解説する。