患者の体質の違いなどに起因する、治療の効果や副作用の現れ方の個人差を考慮に入れた上で、それぞれに最適な治療、医薬品を提供するというアプローチの「個別化医療」。その実現に向けて、ヘルスケアやライフサイエンス、ゲノミクスの各分野のさまざまな組織が精力的に取り組んでいるが、解決すべき課題も山積している。
その最たるものが、治療費や手術費の急激な高騰であり、このことは医療や研究の現場の財務オペレーションが合理化されていないことを意味している。また、医療分野においても他分野と同様にデータ駆動型アプローチが推進されているものの、そのためのシステムがサイロ化し、データから価値のあるインサイトを引き出せていない点も問題だ。
本コンテンツでは、ヘルスケア、ライフサイエンス、ゲノミクスの各分野において、クラウドベースのテクノロジーが、前述の課題を解決するのにどのように貢献するのかについて、モデルナやアストラゼネカなどグローバルの先進ヘルスケア、ライフサイエンス企業の事例を紹介する。さらに、新しい個別化医療の実現によって、医療の現場と患者にもたらされるメリットについても言及されている。