サイバー攻撃は年々巧妙化し、その勢いはとまることがない。
2016年、Uber Technologiesはサイバー攻撃を受けた。その結果、同社が保有するオーストラリア在住の顧客やドライバーの個人情報が約120万人分漏えいした。プライバシー監視機関のオーストラリア情報委員会によると、Uber Technologiesは、オーストラリアのプライバシー関連法に沿った適切な情報保護措置を講じていなかったという。
Uber Technologiesは”何”をしていなかったのか。本稿は、この情報漏えい事件がなぜ起きたのか、その背景を紹介する。併せて国をまたいでビジネスを進める際に気をつけたい「越境プライバシー」の重要性を紹介する。