富士フイルムサービスクリエイティブは、法人向けの複合機器のメンテナンスやサポートを担う企業だ。同社は計3カ所のコンタクトセンターを設置し、日々の問い合わせ対応に当たっているが、その中でも最も規模の大きいセンターでは、毎月約8万件の故障や修理に関する問い合わせがあり、そのほぼ全てが電話によるものだった。
特に長期休暇明けや朝の時間帯には問い合わせが集中し、顧客を待たせるケースが多かったという。さらに同社では、顧客満足度の向上を目的に実施していたカスタマーサービス対応のアンケート調査も電話で行っていたため、顧客と従業員の双方にとって大きな負担となっていただけではなく、ネガティブな意見を吸い上げにくい、そもそもの回答数が少ないという問題も抱えていた。
100%電話対応だったサポート業務を改善するため、同社が取り組んだのが「電話」と「Web」の2つの方法を、顧客に選択してもらえる仕組みの導入だった。特にアンケート調査の効率向上が大きく、回答件数は倍増し、精度も上がったという。同社の事例から、電話によるカスタマーサービスの改善策を探る。