日立製作所が提供するオンプレミスの仮想化基盤で独自の基幹業務システムを運用していた某大手保険会社は、ハードウェアの老朽化やミドルウェアのサポート終了を機にシステムのクラウドリフトに着手した。目的はランニングコストの削減であり、システム内でWindowsの占める割合が大きかったことから、高い削減効果が期待できるMicrosoft Azureへの移行が決定した。
しかしオンプレミスと同等の可用性を求め、従来と同じクラスタ構成にすることが要件になったことで、プロジェクトは暗礁に乗り上げる。既存システムで採用していたWindows Server Failover Clustering(WSFC)による共有ディスク型クラスタ構成を、当時のAzureでは実現できなかったためだ。
システムの構築を担当した日立製作所は共有ディスクに代わる方法を模索し、あるレプリケーションソフトにたどり着く。そのソフトがいかにAzure上でのWAFCを用いた高可用性(HA)クラスタの構築に役立ったか、本資料ではシステム構成図を交えて詳しく解説する。