仮想デスクトップ基盤(VDI)は、サーバ内で稼働する仮想マシン上にOSやアプリケーションが動作する環境を構築し、そこにクライアント端末からリモートアクセスして利用するという仕組みである。そのメリットは、アクセスする端末を問わず同じ環境で作業できる点と、データそのものはサーバに保存されるため、データ漏えいのリスクを最小化できる点にある。
こうした理由から、VDIは「テレワーク環境の最適解」と認識されており、実際にコロナ下での緊急事態宣言発出後は多くの組織で導入が進められた。一方で、社員の一斉アクセスにより仮想マシンの起動に数十分かかる、Windows 10のようなリッチなGUIをストレスなく使うにはサーバコスト増が避けられないという問題もある。
本コンテンツでは、VDIの仕組みについて解説した上で、そのメリットとデメリットを挙げている。さらに、VDIのパフォーマンスやコスト面に懸念を抱えている組織にとっての代替策として、作業中のみデータをクライアント端末にダウンロードし、作業が終われば自動的にデータをサーバに戻すという「データレスPC」を提案しているので、ぜひ確認してほしい。