国内企業の「最後のチャンス」ともいわれるデジタルトランスフォーメーション(DX)。だが、2020年末に行われた大手企業調査では、DX対応企業が8.7%にとどまり、2019年の調査とほぼ変わらない現状が判明した。DX自体の可能性はポジティブに捉えられており、業績を向上できると考える企業が54.6%も存在していたが、現実にはPoCを完了させる見込みがない企業が60%以上に及ぶ。
DX推進を阻む大きな原因はヒトとカネだ。DXに必要な新テクノロジーを熟知している人材が不足している上、従来のIT業務にも追われている。さらにDXのための実験的な設備やコンサルティングフィーといった一時的な予算の捻出にも苦しんでいることが分かった。ただ、DX対応に成功した企業とそれ以外を分けるのはこれらの課題だけではない。企業文化や慣習にも大きな違いが見られた。
本資料は、このような国内大手企業661社を対象に行われたDX動向調査をまとめたレポートだ。失敗を許容する文化の定着、会議の少なさ、縦割り組織からの脱却など、デジタル推進企業ならではの違いも明らかにしており、DX対応のヒントが得られる内容となっている。