アプリケーション開発がPaaSで変わる――70％もの工期短縮も可能に

　クラウドサービスと言うと、インフラリソースを迅速に調達できるIaaSの利点が強調されがちだが、ビジネスのデジタル化において重要となるのは、アプリケーションの迅速な開発を支援するPaaSの選択だ。開発やシステム稼働に必要なミドルウェア、セキュリティ対策などを総合的に利用できるため、アプリケーションの開発に集中できる。

　もちろん、全てのPaaSが企業の望む利益をもたらすわけではない。最も重要な点はCRM基盤と連携できるかだ。顧客情報や営業情報を、全社横断的に活用できれば、新たな価値を引き出すことも容易になる。また、業務アプリケーションの開発能力も重要なポイントで、サービスによっては一般的なアプローチに比べて70％もの工期短縮を実現するものもある。

　こうしたPaaSの活用によって、三菱東京UFJ銀行で開発費用が66％も削減されたことをはじめ、FinTechや営業戦略の高度化などの成果が実現している。IaaS・PaaSを効率的に活用することで、どんなメリットが引き出せるのか。その成功事例と、クラウド活用のメソッドを詳しく見ていこう。