Android端末では一般ユーザがルート証明書の追加作業を行うことは大変困難であり、また、それぞれのOSバージョンで格納されているルート証明書は異なっているため、予めどのようなルート証明書が格納されているかを確認しておくことが重要である。
シマンテック・ウェブサイトセキュリティの証明書は、スマートフォンには100%、携帯電話端末には99.9%と高い対応率を特徴の1つとしているが、すべての証明書に対するルート証明書が端末に組み込まれているわけではない。100%にするために同社が提供している方法が、クロスルート方式と呼ばれる仕組みである。この方式によって発行された証明書のルート証明書が端末側に格納されている場合は3階層で、証明書のルート証明書が端末側に格納されていない旧い端末の場合には、格納されているルート証明書に4階層で署名・検証を行う。
アクセスする利用者は常に最新OSの端末を利用しているとは限らないため、サイト運営者はどのような端末でアクセスされた場合にも100%の安全性を確保するために、サーバにクロスルート方式の証明書をインストールしておくことが望ましい。当資料では、クロスルート方式についての解説とともに、Android OSでのSSL暗号化通信対策についての考慮ポイントを掲載している。