技術者と組織の両方を育てる「いいキャリア」の積み重ねとは

　技術者を目指す人、そして、既に技術者として活躍していてさらに新しい世界を目指している人にとって、技術に関連した知識の収集と実務から得る経験の蓄積は自分の実力を上げるために重要だ。現在のIT関連技術は分野が細分化し、それぞれに専門性を高めているだけに、この傾向はこれから一層強くなるだろう。

　「技術者は一生勉強。勉強に終わりなし」とは以前から指導役のベテランたちがよく口にしている言葉だ。それも学校で受ける授業のように「受身」ではなく、自分から積極的に学ばないといけないから、やる気、最近の言葉でいうなら「モチベーション」は不可欠だ。

　このことは、技術者を育成する企業や組織にも共通する。所属する技術者の実力向上はその組織の力も大きくする。それ故に、いかにしてモチベーションを持たせ、いかにして知識と経験を（できれば自主的に）得てもらうかは、重要な課題だ。

　ここでは、技術者として「いいキャリア」を積み重ねるためにはどうすればいいのか、組織として技術者のモチベーションを高めるにはどうすればいいのかについて、その両方を経験したベテランが伝授する。