幅広い業務を支える統合基幹システムであるSAPソリューションの仮想化は、まさに企業のビジネスそのものを変革する一大チャレンジといえる。Aberdeen社がSAP導入企業100社に対して行った調査では、SAPソリューションの仮想化について、回答者からは「システムの応答性が低下するのでは」「ビジネス上の重要性が計り知れないので、リスクを冒したくない」「すでに仮想化に取り組んでいるが、わずか3対1のサーバ統合率しか達成できていない」といった声が聞かれ、このテーマに対する企業の慎重な姿勢がうかがえる。
しかし、ヴイエムウェアの実証実験においては、たとえばサーバの統合率については「vSphere 5.0を使用した場合の平均で、約12対1の統合率を達成」といった結果が報告されており、こうした懸念がすでに過去のものであることが明らかになっている。
「ビジネス継続性とディザスタリカバリ」「インフラ全体のプロアクティブなパフォーマンス管理」といった全社規模のIT課題に応えるSAPソリューションの仮想化は、これまで以上にITの俊敏性、可用性を求めるビジネスの要請に対する大きな回答となるに違いない。