近年、仮想化ソフトの買収を契機に、多くの企業で仮想化基盤の見直しが進んでいる。背景にはコストの高騰に加え、VMとコンテナの仕組みが混在し、運用が複雑化していることがある。
仮想化基盤の見直しが進む中で注意したいのは、コストだけを重視して別の仮想環境に移行することだ。これは課題の先送りとなり、無駄な投資につながる可能性が高い。一方で、クラウドや自動化に対応できる仕組みへの移行も容易ではなく、新しい技術の習得と確実な計画が求められる。そこで、本資料では、インフラをクラウドネイティブに標準化し、仮想環境とコンテナを統合的に管理する仕組みの導入を提案する。まず既存の仮想環境を新しい基盤に載せ替えるリプラットフォームを行い、必要に応じてアプリケーションをコンテナに作り替えていくリファクタリングを行うというものだ。
このように段階的に進めることで、運用リスクを抑えながらモダナイゼーションを推進できる。技術の習得や運用の自動化、開発スピードの向上にもつながり、将来的な変化に柔軟に対応できる次世代型インフラの構築が実現する。