2025年版AIセキュリティレポート：利用拡大の裏で高まる脅威とリスクの実態

　2025年版のAIセキュリティレポートの結果によると、人工知能（AI）と機械学習（ML）への関心と依存は爆発的に高まっている。2024年にはAI／MLツールの導入が前年に比べ急増し、関連トランザクションは36倍に上った。一方、データセキュリティやガバナンスの問題から、トランザクションの59.9％がブロックされており、AIの利用は壁に直面している。

　ツールの導入状況は業界によって大きく異なり、最も利用が多いのは金融／保険業界で、AIトランザクションの28.4％を占める。次いで製造業が21.6％、サービス業が18.5％、テクノロジーが10.1％、医療が9.6％と続いている。国別では米国が46.2％と突出しており、AIアプリケーションへの投資額も前年比6倍の138億ドルに達した。

　一方、データの品質や機密データのプライバシーに関する懸念は依然として根強く、AIが新たな攻撃対象となるケースもある。特にサイバー犯罪ではディープフェイクなどの技術が進化しており、対策にはゼロトラストやAI活用型の防御が不可欠となる。本資料では、AIの利用状況、リスク、脅威シナリオ、セキュリティ対策などを多角的に解説する。