マルチテナント型SaaS開発者向け：ID・アカウント管理の重要性と構築のポイント

　単一のアプリケーション基盤を複数の顧客が共有して利用する「マルチテナント型SaaS」。その開発・運用に当たっては、ID・アカウント管理を適切に設計・実装していくことが求められる。管理を適切に行えなければ、データの混在や不正アクセスのリスクが高まり、サービス全体の信頼性が損なわれてしまうためだ。

　マルチテナントで複数のアプリを管理するためには、共通認証基盤で「IDのライフサイクルに関するフロー」や「アカウント管理、認証認可の仕組み」を整えることが重要となる。認証認可の観点では、テナント・ユーザーの権限に基づきアプリの利用可否を判定し、必要な属性情報をアプリ側に提供する仕組みが求められる。認証要件はSaaSの成熟度や提供するサービスの特性に応じて柔軟に設計する必要があるといった点も頭に入れておかなければならない。

　本資料では、マルチテナント型SaaSにおけるID・アカウント管理の全体像を確認しながら、その構築・運用で求められる要件を、企画から運用までの各フェーズに沿って解説する。各フェーズにおけるチェックリストも掲載しているので、抜け漏れを防ぐためにもぜひ参考にしてほしい。