近年、さまざまな組織でAIの導入が進んでいる。ある調査によれば、2024年2~12月のAI/ML(機械学習)関連のトランザクションは前年比3464.6%増、全体で5365億件に上ったことが分かった。このことから、AI/MLツールの利用拡大は明らかだ。
同時に、セキュリティリスクも増大している。未承認のAIツールの使用、データ流出、コンプライアンス違反が深刻化しており、組織の59.9%がAI/MLトランザクションをブロックしている。特に、ChatGPTやMicrosoft 365 Copilotなどの生成AIは利用頻度が高い一方で、個人情報や医療データ、ソースコードなどの情報漏えい防止(DLP)違反が多数確認されている。業界別では金融/保険業界や製造業の導入が進んでいるが、ブロック率やリスク対策の成熟度には差が見られる。
本資料では、AI/MLトランザクションの分析に基づき、AIを活用したセキュリティ対策の重要性とこの実現方法を解説する。AIの革新性と危険性の両方を見据えて、ゼロトラストの導入、AIを識別する情報漏えい防止制御、リアルタイム分析など、攻撃と防御の両面でAIを戦略的に活用することが求められている。