東京電力グループ全体のシステムやインフラを企画・構築するテプコシステムズは、2020年4月にB2B向けのコミュニティー型クラウドサービスの提供を開始した。提供に当たって重視したのは、全ユーザー企業の膨大なデータを安心かつ安全に管理・運用することだった。
同社は検討を重ねた結果、DRAM、SSD、HDDを統合したSDS(Software-Defined Storage)の拡張性と、機械学習による自動チューニングを備えたエンタープライズストレージを採用した。このストレージは、2016年に日本で販売を開始したが、導入事例がほとんどない中で大規模導入に踏み切るのは高いリスクがあった。そこで同社は徹底的な概念実証(PoC)を実施。実機を用いて性能、可用性、運用機能といったあらゆる観点から、同ストレージが、重要データの格納および活用を支える基盤となり得るかどうかを念入りに検証し、安心して利用できるという確信を持ったという。
現在では、当初の予定通り、コミュニティー型クラウドサービスにおいて大容量データを格納するストレージとして利用されている。本資料では同社の導入事例を詳しく紹介する。