近年、従業員が企業の承認を得ずに、自らITサービスを利用する「シャドーIT」が問題視されている。不審なログイン活動や外部への情報漏えいといった、セキュリティ面での懸念が大きく取り上げられることが多い。
確かに、承認外のクラウドサービスの利用は、企業にとって深刻なリスクをはらんでいる。適切な権限設定や監視体制が整っていないために、機密情報が容易に流出してしまう可能性がある。
加えて、シャドーITは従業員のアクセス履歴の把握が困難になるため、内部不正や情報漏えいの発見が遅れる可能性がある。情報システム部門がサービスの利用状況を把握できていないと、問題が深刻化してからでは手遅れになってしまう。
シャドーITはセキュリティだけでなく、業務効率にも深刻な影響を及ぼす可能性がある。本稿では、こうしたリスクについて詳しく解説していく。