「6G」(第6世代移動通信システム)は、「5G」(第5世代移動通信システム)の次世代となるモバイル通信技術だ。データ伝送の高速化や低遅延化がさらに進み、ビジネスや日常生活のあらゆる場面に影響を与えると期待されている。
そうした期待がある半面、6Gへの懸念もある。5Gの商用利用に向けた準備が進んでいる時、5Gは世間の関心を広く集めることになったものの、いざサービス提供が始まると「期待外れだ」と一部のエンドユーザーを失望させることになった。6Gに関しても「エンドユーザーの期待に応えられるのか」という疑問は残る。
6Gがエンドユーザーの期待に応えるためには、まずは5Gの失敗を乗り越える必要がある。5Gはなぜエンドユーザーを幻滅させたのか。6Gはどのような技術的課題を乗り超える必要があるのか。サービス提供事業者の見解や調査会社の考察を基に紹介する。