Wi-Fi利用フィールドの拡大に伴って同時接続数は増加し、トラフィックの大容量化も進んでいることで、必要な帯域幅も爆発的に増加している。2020年に登場したWi-Fi 6Eでは、新たに6GHz帯への対応や最大通信速度の高速化を果たしたものの、飛躍的な進化と位置付けるには物足りない内容だった。
そうした中、2024年にリリースされたWi-Fi 7は、今後の無線通信需要に対応する「本命」の規格として、速度/容量/レイテンシ/信頼性において飛躍的なパフォーマンス向上を実現している。特筆すべきは、Wi-Fiでは初となる、マルチリンクオペレーション(MLO)への対応だ。MLOでは異なる周波数帯の複数の無線を同時に使用できるため、信号の干渉や障害など信頼性に影響を与える環境にも適応でき、接続の安定性の改善が期待できる。
本資料ではこのWi-Fi 7の特徴とともに、対応製品について紹介する。現時点では対応デバイスこそ少ないが、Wi-Fi 7はこれから一層普及し、息の長い規格になるとみられるため、今後の展開を考えれば優れた投資先となるはずだ。