楽器や音響機器の製造販売などをグローバルに展開し、日々多くの契約が発生するヤマハ。コロナ禍前から電子署名導入の検討を進めていたが、感染拡大とテレワークの急増を機にその動きが一気に加速。現在では、グループ会社を含めた全社規模での活用を実現している。
全社展開に向け、まずはプロジェクト推進の中心である情報システム部で電子契約を取り入れるなど、2019年12月からPoCを開始した同社。法務部と連携しながら課題の洗い出しと解決策の検討を進め、社内の承認プロセスへの適合やルール作り、テンプレート作成など、1つ1つ丁寧に解決していった。
こうしたプロセスを経て、同社は2020年9月に本格導入を開始。締結までに2週間かかっていた社内の雇用契約を最短1日で完了できるようになり、業務効率や利便性が向上した他、印紙代も削減するなど、多くの成果を上げている。また、取締役会議事録への押印も電子署名に変更したことで、取締役などから高い評価を得られた。本資料では同社の事例から、電子契約導入プロジェクトの進め方や全社展開のコツを探る。