医療機器業界においてもDX推進の機運が高まっており、デジタル技術が積極的に活用されている。スマートフォンなどから得た生体情報の解析による発病や重篤化の防止、予兆検知などの「デジタルヘルス」は実用段階にあり、カルテの電子化や画像・映像診療のリモート化、クラウドを活用した医療サービスも展開されている。
一方、こうしたデジタル化によってネットワークを利用するサプライチェーンが複雑化し、その隙間を突いたサイバー攻撃が増加している。そのため厚生労働省をはじめとする関係当局は、医療機器やシステムのセキュリティに関するガイドラインの策定、更新を活発化させている。ガイドラインでは、医療情報を安全に取り扱うためのクラウドに関する取り組みについても盛り込まれている。
本資料では、医療機器業界におけるセキュリティの現状について、関係当局の公表内容を踏まえながら解説している。さらに、先進的な取り組みを行っている医療機器メーカーの事例も紹介している。