データの信頼性を担保する各種機能、費用対効果の高さ、さらには非常に活発なオープンソースコミュニティーの貢献などもあり、PostgreSQLの利用者はここ10年ほどで飛躍的に増加した。その魅力は単なるリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)としての役割にとどまらず、標準的なデータベースAPIとして、さらにはアプリケーション開発の標準としての存在価値が、確立されている点にある。
しかし、クラウドが普及した近年は、その将来性に不安を感じているという声も少なからず聞こえてくる。モノリシックなアーキテクチャのPostgreSQLではどうしてもスケーラビリティに限りがあり、レジリエンスに関する機能も十分とはいえないが故である。
PostgreSQLが備える人気の機能をクラウドネイティブ環境でも利用するためには、互換性の高い分散型データベースの導入が有効な手段となる。本資料では同データベースの互換性レベルを評価しつつ、その機能がPostgreSQLの6つの制約事項にいかに対処し、モダンアプリケーション開発の課題を解決するかについて、詳細に解説する。