2032年に創立150周年を迎える早稲田大学では、中長期計画「Waseda Vision 150」のもと改革に取り組んできた。その一環として導入したSAP ERP(ECC6.0)およびSAP HANAを基盤とする研究支援などの各種システムは順調に稼働を続けていたが、ハードウェアのリースアップを機に大学の情報化重点施策の基本方針の1つである「クラウド優先」に基づき、Microsoft Azureへの移行を決断する。
移行に当たっては高度な技術が必要だったことから、専門ベンダーを移行パートナーに指名。最大のハードルであった、物理ディスクを使ったSAP HANAサーバの移行のみを委託する予定だったが、ベンダーの技術力の高さからSAP関連サーバ全体に依頼範囲を拡大。約1カ月の要件定義の後にPoC(概念実証)を実施し、その後わずか6カ月という短期間で移行を実現した。
これにより同大学はハードウェアの運用から解放され、スケーラビリティも確保。複数リージョンでのバックアップによるBCP対策も強化できた。本資料では今後の展開も含め、同大学の取り組みをさらに詳しく見ていく。