サイバー攻撃が世界規模で組織化され、その手口も巧妙化し、悪質になる現代において、組織のセキュリティチームへの期待はますます高まっている。特にグローバル展開している組織では、24時間365日体制のフルスピード稼働が求められるなど、そこに所属する人材が過酷な状況に陥っているケースも散見される。
実際、ある調査によると、65%ものセキュリティ人材が、業務上のストレスから仕事を辞めようと思ったことがあると回答している。また別の調査では、38%が業務のストレスが度を超えている、と感じることがよくあると回答しており、このままでは優秀な人材の離脱や欠員による、さらなる業務負担の増大や、組織全体のセキュリティ脆弱化を招きかねない。
本コンテンツでは、セキュリティ実務を担う人材の窮迫状況について、調査データに基づいて報告するとともに、そうした状況の背景を理解するため、セキュリティチームの日常的な業務タスクを解説する。経営層は、これらの事実を把握した上で、セキュリティと従業員のワークライフバランス確保を両立する施策を検討してほしい。