クラウド戦略実態レポートは2021年から行われ、今回で3回目となる。当初は多くの企業がマルチクラウドへと舵を切ったことが示されたが、最新のレポートでは、マルチクラウドのさらに進化したアプローチによって成果を挙げている企業の取り組み内容が明らかになった。
本レポートで特徴的な点は、そうした成熟度の高い企業と、低い企業を比較して具体的に考察されていることだ。例えば、実際の運用で課題となっているのは、クラウドスキルを持った人材の確保だが、これは成熟度の高い企業/低い企業ともに共通の認識であることが分かった。ただし、成熟度の高い企業では、マルチクラウド戦略を推進することで、人材確保やチームの意欲向上につながっている傾向が見られている。
他にも、成熟度の高い企業ほどクラウド支出が増大している一方で、クラウド活用によってコストを削減できていることが判明するなど、興味深いデータが並ぶ。調査から見えた「クラウド成熟モデル」を参考に、クラウド戦略の進化に取り組んでみてはどうだろうか。