大手通信企業が一般消費者向けに提供しているスマホアプリの開発運用を担うあるベンダーでは、3カ月ごとのマイナーバージョンアップのたびに実施されるテストにより、品質保証チームの負荷が高まっていた。2万1000件に上るテストケースの実施が期間内に終わらず、チェック漏れも発生していたという。
この状況を改善すべく、同社ではテストの自動化を試みる。しかし導入したツールでは全てのケースを自動化するのに73人月もかかってしまうことが分かり、さらにリリースのたびにメンテナンスする必要もあったため、運用は現実的でないという結論に至った。
いったんは頓挫したテスト自動化だが、現場チームは諦めず「半自動化」というテストコンセプトを考案する。自動化の効果が低い判定処理などを手動にすることで、自動化スクリプトの作成工数を88%も削減できたという。アジャイルな開発体制の中、サステナブルなテストプロセスを実現したという同社の取り組みを、本資料で詳しく見ていく。