仮想化環境を支える物理ストレージやサーバに更新の必要が生じた際、レガシー環境をそのまま更新すれば安定性は担保でき、当面のコストも抑えられる。しかしそれでは将来的にハードウェアの入れ替えでトータルコストが膨らむ可能性があるばかりか、物理ストレージへの依存でトラブルリスクも高まるため、安易な判断は危険だ。
こうした課題を抱えていたのが、秋田テレビだ。24時間365日稼働を続ける業務の性質上、IT環境を止めずに運用する必要があった同局は、既存ストレージの更新にあたり、仮想化環境の全面刷新に踏み切った。そこで採用されたのが、シンプルな構成ながら全サーバのローカルストレージを統合し、共有ストレージとして利用できるハイパーコンバージドインフラ(HCI)だった。
同局はHCI導入に伴いハイパーバイザーも刷新。わずか7日間というスピードで移行は完了し、インフラの冗長化と運用管理の効率化も実現された。さらに、試算結果では10年間のトータルコストを従来のインフラに比べ3割程度削減できるという。サーバ/ストレージ刷新を考える企業の担当者は、同社の導入事例をぜひ参考にしていただきたい。