IoTが変えた小売業の未来──顧客トレンドを予測して在庫・機会ロスをなくす

　在庫ロスや機会ロスは、小売業には付き物の悩みだ。売れ筋商品を入荷した途端にトレンドが去ってしまう、ニーズはあるのに仕入れが遅れて商品がない、といった事態は多くの店舗責任者が経験してきたことだろう。

　IoTは、そうした事態を減少させる。大量生産された膨大な数の商品でも出荷段階から追跡し、店舗在庫の減少傾向などから自動で追加発注できるようになる。さらに、在庫だけでなく、仕入れの予定、顧客の流れ、地域ごとのニーズなどの総合的な情報を分析して、顧客トレンドも予測できるという。

　オンライン店舗の市場拡大が著しいが、IoTがオンラインと変わらない強みと、データ分析による有用なインサイトを実店舗にもたらせば、その流れは逆転するかもしれない。必要なときに必要な数の商品が納入されるというジャストインタイム入荷さえ実現する、未来の小売業の姿を確かめてほしい。