企業システムを担当している人であれば、「パフォーマンスがでない」という問題に直面したことは多いだろう。ー般的にJavaEEアプリケーションサーバの場合、アプリケーションサーバの台数を増やすこと(スケールアウト)で処理性能を向上することができる。しかし、単純にアプリケーションサーバをスケールアウトしても、データベースにボトルネックが移動するだけで、結果的に処理性能が期待通りに上がらなかったり、パフォーマンス劣化を招いたりするケースが多い。一方、最近では、高性能なハードウェアのパワーに頼った垂直統合型のソリューションも出て来ており、そのようなソリューションを選択する手段もあるだろう。しかし、このようなスケールアップソリューションを導入するには超えるべきハードルも高く、多数導入できる企業は少ない。
本ホワイトペーパーでは、JavaEEを利用したシステムを安全かつ簡単に高速化できるソリューションとして、NoSQL・データグリッド環境の導入を推奨する。NoSQL・データグリッド環境によるスケールアウトソリューションが提供する効果とは何かを、実際の検証にて確認する。そして、クラウド時代のスケールアウト戦略の適用効果、適用シーン、そして、アプリケーション設計上の注意点などについてまとめる。