ビッグデータという言葉がクラウドに次ぐキーワードとなっている。だが、その意義が正しく理解されないまま、バズワードとして一人歩きしている印象も強い。ビッグデータからHadoopを想起するようなテクノロジ重視の風潮もそうした傾向に拍車を掛けているようだ。言葉が“まとってしまったイメージ”をいったん視界から外し、BA/BIベンダーのキーマンに、今あらためて「ビッグデータ」の意義を聞いた。
米SAS Institute 上級副社長 ミカエル・ハグストローム氏は、「膨大なデータから、知見を得る『知る力』、市場に反応する『対話する力』、付加価値を創出する『イノベーションを起こす力』という3つの力を獲得できる」と話す。このためには「大量データ」「高速分析」「複数データの統合分析」という3つが鍵になるという。ただし最も重要なのは、サイロ型のデータ管理からの脱却と、分析結果をアクションにつなげる力だと説く。
一方、米クリックテック シニアディレクターのエリカ・ドライバー氏は「大切なのはデータ同士の関連性。量に圧倒される必要はない」と解説。ビジネスユーザーもデータを見る目を養うことが大切と訴える。