近年、「スマートデバイス」を企業の業務改革や競争力向上に生かそうとする取り組みが本格化し始めている。しかしながら、企業で利用する場合には、事前に考慮すべき課題が多いのも事実だ。利便性や、業務を変革し得る潜在的な可能性は理解しているものの、導入にあたり参考になる情報も少なく、踏み出せずにいる企業も多いのではないだろうか。
今回は業務の中で生まれた課題を、スマートデバイスの導入によって解決し、社員のワークスタイルの変革につなげていこうという先進的な取り組みを行っている「レンタルのニッケン」の事例を紹介する。同社は、ITソリューションベンダーであるドリーム・アーツと共同で、iPadの効果的な活用法について模索し、そのためのシステム構築、アプリ開発、運用ルールの設計を進めてきた。そこでは、着手してみたからこそ見えてきた課題と、広がる可能性が徐々に輪郭を現し、次に成すべきことが分かってきたという。
はたして「レンタルのニッケン」の目的はどこにあったのか。どのような課題につきあたり、どうクリアし、どのような効果が得られたのだろうか。そしてそのポイントは何だったのか、事例を通して紹介する。