人材不足に悩むIT部門にとって、新規採用と同等以上に重い課題が「人材の定着」だ。Akamai Technologiesの委託でCensuswideが英国の女性1500人に実施した調査では、IT業界に足を踏み入れた女性の57%が最初の5年以内に、87%が10年以内に業界から姿を消していた。平均勤続年数に換算すると、わずか6年強にすぎない。
彼女たちは仕事への意欲を失って去るわけではない。直接的な離職理由の筆頭はワークライフバランスの欠如(42%)だが、その背景には「自分の居場所がないと感じた」(52%)、「昇進の機会がない」(74%)といった職場の“見えない壁”がある。条件が整えば復帰を検討するという回答は39%に上り、実際に戻った女性の90%は少なくともあと2年は働き続けるとみている。
この揺らぎは人材供給の根元にも及ぶ。英国の義務教育後の卒業認定試験「GCSE」のコンピュータサイエンスでは、2025年に女子受験者が初めて減少した。本資料は、離職した女性の切実な本音とIT教育現場で起きている異変から、多様な人材が定着する組織へ変わるために管理職が直視すべき“不都合な真実”を解説する。