現代の業務において、整った文書や報告書を効率的かつ大量に生成できるAIは重要な存在になった。しかし、AIが持つのは言葉の世界のみであり、現実とその言葉がズレた際に自ら訂正を行うことはできず、判断への責任を負うこともできない。これらを引き受けられるのは、言葉と行動が割れていない「Integrity(言行一致)」を持つ人間だけである。
ここでいうIntegrityとは、状況の変化に応じて前言を撤回/訂正し、その理由を説明して責任を引き受ける動的な構えを指す。この資質は、研修などで後天的に身につくものではなく、間違いを受け止めて省察する振り返りの積み重ねによって形成される。そのため、任命する段階で、担当者にIntegrityが備わっているかどうかを見極めることが必要だ。
AIと人間が混在するこれからの組織設計においては2つの原則が求められる。1つ目は作業は自動化しつつも、判断と責任は人に残すことだ。2つ目は、人が替わっても判断の理由を説明できるよう過程は組織に堆積させることが求められる。本資料では、AI時代において意思決定の質を左右する経営判断の在り方について解説する。