聖路加国際病院では、研究用資料として使用する分析データの抽出や加工は、医療情報センターが医師などから依頼を受け、既存のデータ分析用システムである「二次利用データベース」を活用して対応してきた。2003年から使用してきた「二次利用データベース」は、導入から約7年で蓄積データ量が膨大になっていたことに加え、ベースとなるRDBMSの性能制限により、データを抽出して加工するまでに最大で14日もかかるようケースも発生し、パフォーマンスの改善が急務となっていた。
聖路加国際病院では、高速なレスポンス、柔軟な分析、効率の良いデータ圧縮、容易な運用管理を実現する「Sybase IQ」を導入することにより、たとえば30分かかっていた抽出処理が1秒以下で完了するなど、劇的なパフォーマンス改善を見せた。また、抽出時間の短縮により、抽出用端末の占有を排除できるようになったほか、優れたデータ圧縮機能により全データの格納が可能になったこと、そして長期間を選択範囲としたデータ抽出が容易になったこと、などの二次的効果もあがっている。