仮想化技術を導入すると、複数のサーバを統合できリソースの利用効率が向上する。しかし、システムの規模が多くなるほど、仮想化の利点であるはずの「効率性」「俊敏性」が損なわれているのが現状だ。その要因は、従来型のアーキテクチャで構成されるシステム基盤にある。
従来のアーキテクチャのままで仮想化技術を導入した場合、サーバやストレージ、ネットワークなどの機器が増えるごとに、その構成が複雑化して管理ポイントが増えてしまう。その結果、迅速なアプリケーションの導入やシステムの拡張などを妨げるだけでなく、運用担当者の管理領域を曖昧にして作業負荷を増大させている。
本稿では、そうした仮想化のメリットを生かしきれていないデータセンターへの解決策として、導入効果を最大化できるシステム基盤の構築を提案する。