昨今のサイバー攻撃被害報道を見ていると、特定の産業が狙われていたり、特定の企業が狙い撃ちされているのがわかる。これは、攻撃側が明らかにそのターゲット企業だけを狙ったからに他ならないことを意味しており、そこからも、攻撃の目的に変化があることが分かる。
特定の組織や企業に狙いを定めた複合的な攻撃は「標的型攻撃」「Advanced Persistent Attack (APT)」などと呼ばれ、昨今の攻撃の主流になりつつある。投網漁から一本釣りに変化した攻撃は、それだけターゲットをよく分析して計画されているため、被害側にとっては一層対策が困難になるやっかいなものだ。
しかし、対策が皆無というわけではない。
本ドキュメントでは、国内の「標的型攻撃」の具体例を取り上げながら、本攻撃について説明するほか、新たな対策が必要なポイントについて述べる。さらに、具体的対策方法の説明のほか、トレンドマイクロが提供している標的型攻撃対策製品について紹介する。