モバイル活用の推進は経営層のテーマ、包括的モバイル戦略の策定はCIOだけの課題ではない

　モバイルが今後の企業の成長エンジンとなることは間違いない。それはかつてインターネットが登場してきた時代と似ている。しかし重要性については十分に認識していながら、包括的なモバイル戦略を資金面も含めてしっかりと策定している企業は意外に少ない。

　ここでの“包括的”とは、「組織それぞれのCXOが緊密な連携をとって実行できる」ということを意味する。組織のさまざまな部門が勝手にモバイル活用を開始してしまってからでは、最適化するまでにムダな時間を費やしてしまう。モバイルが業務やビジネスそのものにイノベーションを起こさせるのは、利益を生み出すまでのプロセスの連携がトリガーになるからだ。

　本ホワイトペーパーは、「IBM Institute for Business Value」が29カ国の組織のモバイルエンタープライズ戦略に詳しい601人に対して実施した調査を基に作成されたリポートである。企業ごとに最も適したモバイル戦略を組み立てていくために必要な要素を、具体的なアンケート結果やリーダーのコメントをベースに解説している。